あなたの慢性痛の原因を考察

2026.08.20

そもそも、慢性痛はなぜ起こるのか?
慢性痛とは、三か月以上続く痛みのことです。痛みは、その方の主観であるため、その方が痛いと言っている限り、詐病でもない限りは、たとえば仮病だとしても痛いものは痛いのです。これは、人の身体の仕組みです。私たち施術家がなぜ、解剖学や生理学、その他、様々な身体の仕組みを熟知していなければいけないのか、それは、患者さんの百人百様と言えるほど多岐にわたる、お一人お一人の痛みの原因に対して施術するこちらが、知識と経験を駆使した、根拠のあるテクニックを持たなければならないからです。
前述の「仮病」。たとえば小学生くらいの子供が、得意でない科目や、いやな思いをするであろうという状況に直面した際に、おなかが痛くなる。こういった経験や、そういうことを耳にしたことが、どなたにもあるはずです。
本人は、仮病と言われると良い気はしないでしょうが、この例では、本人としては非常にストレスを感じてしまい、過度の緊張が生じます。
そのため、腹痛などの症状がでると考えるのが一般的です。施術家は、もっと掘り下げて考察し、それを具体化します。
過度の緊張が身体のどこにあらわれているのか?呼吸はどうか?神経の働きは?神経は、脳神経か脊髄神経か?
首周りが緊張する、呼吸が浅くなる、背骨の動きが悪くなるなどは容易に想像できます。じゃあ、なぜ腹痛かと考える。
大きな要因として、脳神経の迷走神経を考えます。まず脳神経は脳から直接出て顔や体につながっています。脳の前面から後面に向かって第1から第12まである末梢神経です。そのうちの第10番目にあたる迷走神経は、延髄からでて首、胸、腹部へと長く伸びます。この迷走神経は特にストレスとの関わりの多い神経です。脳と腸は迷走神経で非常に強く結ばれていて、脳腸相関という、脳から腸、腸から脳と互いに影響を及ぼし合う双方向のネットワークを持っています。精神的ストレスは、脳から脳腸相関を通じて迷走神経を刺激し、腸の運動異常や知覚過敏を引き起こします。これが腹痛の原因と考えることができます。
仮病による腹痛にも、こういったメカニズムがあるとして、仮病も慢性化すれば、いずれ仮病では済まなくなるかもしれない。必要なのは、正しい知識と情報、技術介入のタイミングと強度です。
立ち返って慢性痛を考えた時、ストレスが原因ならば、そのストレスを排除する、もしくは本人が克服するのが望ましいでしょう。
しかしそれが、簡単ではないから私たちの施術が大きな役割を頂いているところです。
呼吸が大事なのは当たり前のことです、運動不足が良くないことも、暴飲暴食も、喫煙や飲酒も、寝不足も。
良い健康習慣を実践出来ないから、慢性痛を含む様々な病気や怪我のリスクが高くなるのです。
慢性痛の原因は活動性の低下です。
徒手療法は活動性を上げるための施術であり、単なるリラクゼーションではありません。
慢性痛の方の身体は、体操やストレッチといったセルフケアをする準備が出来ていません。
施術はリラクゼーションの一歩先へ、セルフケアは一歩後ろへ。
皆さんの身体の土台を整えて、活動性を上げること以上に慢性痛を克服する術はありません。

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